人事評価制度は、経営者から社員には発信するメッセージです。社長の思いや価値観を「見える化」して、会社は社員に何を頑張ってもらいたくて、頑張ればどうなるのかをしっかり伝え、社員に将来の成長イメージを示す必要があります。そのためには、より単純な設計にして社員に理解を促すこと、設計通りにしっかりと運用できることが重要になります。しかし、導入される中小企業のほとんどは始めての人事制度です。難しいことや高度なことは必要ない、むしろシンプルな制度を導入することが大切ではないでしょうか。最初から完璧を目指すのではなく、仕組みの完成度は、5、6割でもまずやってみて、現場で実践しながら改善していくことで成果は生まれると思います。
 最低限必要な制度づくり、現場で運用できるしくみ、誰でも評価できる、管理者が育つ、社員育成につながる、そして経営課題に直結させる人事制度の導入をご提案します。

基本概念

・社員一人ひとりがどのように成長し、会社に貢献できるか、それを実現する仕組みです。全員雇用形態にかかわらず、全社員にスポットを当てて、「成長したい」「挑戦したい」という意識がある社員全員を引き上げていきます。仕組みの制度は、キャリアバス、評価システム、給与システムからなり、相互に有機的につながっています。

キャリアパス

社員の成長度(評価点数)に応じて等級を格付けします
1.全社共通キャリアパスの作成
2.職種別等級フレーム図(等級数、職種、職群、役職等)の作成
2.職種別役割能力要件表の作成
3.昇進・昇格基準の決定

評価システム

目標達成・価値観・役割能力・取組姿勢を評価します
1.一般社員用と管理職用評価シートの作成
2.評価項目・評価基準・ウエイトの決定
3.評価会議の運営
4.評価フィードバックの実施

給与システム

評価シートの評価点数とキャリアパスの昇格要件から昇給・賞与を決定
・昇給額は予算の範囲内で適切な額とします
・各グレードごとに上限・下限額を設定します
・賃金表のない柔軟な賃金管理ができます
・年齢による係数の変更が可能となります(例 55歳まで1.0 56歳0.8 57歳0.6・・)
・職種・雇用形態別に昇給係数が設定できます(例 営業1.0事務0.9パート0.7・・)
・各人の貢献度に応じた貢献賞与額を決定します

教育研修システム

1.教育課題を「評価シート」の評価項目から決定
2.役割能力の上位ランク者によるOJT
3.教育研修計画の作成

具体的な推進内容

•「OJTノート」による積極的な情報開示(経営理念、事業計画、経営数値目標、行動指針、会社諸規定、会社の情報を公開、「月別の行動リスト」「お客様の声リスト」「社員の名簿」を書き込める。「社員の名簿」には、全社員の誕生日や長所、特技の記載もあり、会社への関心を高め、社員のコミュニケーション活性化のツールとしても役立てる。また、評価面談時にはOJTノートを必ず持参する)
•毎月最も良い働きをした人を全社員が互選で選ぶ「表彰制度」(月間優秀社員の中からさらに年間優秀社員を選出する)その他「新人賞」「スタッフMVP賞」「社長賞」
•朝礼当番の際、他の社員がした良い行動を発表する「一日一善運動」の推進
•一人の社員が色々な仕事をこなすことができる「複数担当制」の推進
•各部署の最終退出者が名前と退出時間を記入する「最終退出表」
•業務で困っているときや繁忙時には、部署を超えて助け合う「助け合い制度」
•自分に足りないスキルを見える化しチーム内で共有、日々の業務の中に「スキルアップタイム」を導入
•評価点数の優秀者によるOJT教育